ビジョン

今まで学んだことを活かして世の中に何が残せるか。

そう自分に問いかけ、出した答えが研究者の道でした。
私が学んだ物理学はすぐに世の中に役立つわけでもなく、
また役に立つ必要がある性格の学問ではないとも言われます。
しかし、私は欲張りたい。基礎研究と応用研究が両立しないとは
誰も証明していないのだから。人間の志は大きくあるべきです。
そして、これまでの物理学の性格に捉われる必要はないのです。
若い人達の力を借りて、新しい時代の学問を作っていきたい。
私はそう考えています。

基礎物理学の研究者を取り巻く環境は、厳しいです。
自分のやっていることの意味を見出せないことも多いから。
誰かの決めた物差しで一番になりたいだけの論文ゲームではないか、
多くの研究資金を稼ぎたいだけのお金取りゲームでないか、
少ないアカデミックポストを争う椅子取りゲームではないか。
そのように感じることもあります。
しかし、その中でイノベーションを創出し、新たな時代をつくりだす
ことは若い世代の責任です。私は自分の学んだ知識と能力を活かして
少しでも世の中に貢献できるように、皆さんと一緒に頑張って参りたい
と思います。応援をどうぞよろしくお願い致します。

研究者情報

Researcher ID

連絡先/Contact

shiomi@ap.t.u-tokyo.ac.jp

略歴/Biography

2003年3月私立高田高校 卒業
 三重県に生まれ、三重県で高校まで過ごす。愛知県の祖父母の家に行く途中で新幹線を見て喜んでいた可愛い時代が懐かしい。テニス部で友達と汗を流したりもしてました。 親の仕事の影響で物理の道に進むことを決意。当時は、自分は田舎で終わる人間じゃない!とか思ってました。伊勢神宮に祈っても未来が変わらないことから、努力の大切さを学ぶ。
2003年4月東京大学 理科一類 入学
 初めての東京一人暮らし。自分は標準語をしゃべっていると勘違いしていたが、東京の人に出会い自分の方言に気づく。吉野家に怖くて一人で入れないくらい初々しかった。 初めて作った食事はご飯とキュウリと冷ややっこ。東京を満喫するような派手な生活はしてなかったけど、優秀な人たちに囲まれて勉学に励むことができたのは貴重な経験。
2007年3月東京大学工学部物理工学科 卒業
 物理学科と物理工学科と迷ったが、またもや親の影響で物工へ。今では偉そうなこと言ったりしてますが、自立してない子供でした。もっとアンテナをはって、自分のやりたい ことを考えればよかったなと思う。ジャンケンを回避し十倉研へ。物工に初めて足を踏み入れた時は、自分ならすごいことできると根拠のない自信を持ってました。自信は大事。
2007年4月東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 修士課程 進学
2009年3月東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 修士課程 修了
2009年4月東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 博士課程 進学
       理化学研究所 JRA (非常勤研究員)
2010年3月  理化学研究所 JRA 退職
2010年4月    日本学術振興会 特別研究員(DC2)
2012年3月東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 博士課程 修了
 大学院もずっと十倉研。途中父親が亡くなったりで気持ちがブレブレな時もあったけど、なんとか博士をとりました。自分で色々なテーマに手を出し、失敗したり 迷惑かけたりしたこともあったけど、先生には怒られなかった。その経験があって今の自分があります。大型プロジェクトでポスドクの人にもたくさん会えたのも財産。 ちょっとテニスもやった。 
2012年4月-2013年3月東北大学原子分子材料科学高等研究機構(WPI-AIMR) 齊藤研究室 助教
2013年4月-2017年10月東北大学金属材料研究所 齊藤研究室 助教
 地震で延期になった某会議で齊藤先生と会い、齊藤先生に拾ってもらって仙台へ。当たり前だが文化が違う。色んな人・ものに触れて人間的に成長。 自分が入って研究室が小さくなるのだけは嫌だと思って仕事していたら運よく順調に研究室が大きくなる。色んな装置を使って研究できた。仙台は少し寒いけど良い街だと思う。
2014年12月-ERATOスピン量子整流プロジェクト 研究総括補佐 兼任, 先端スピン流科学グループグループリーダー(-2017年10月まで) 兼任
 学生のときにERATOプロジェクトを間近に見ていたときは、将来こういう形でERATOプロジェクトに関わることになるとは夢にも思わなかった。 ERATOプロジェクトに育ててもらった部分もあるので学生に良い影響があることを望む。たくさん装置を買って、大型物品発注の事務手続きに慣れる。研究の幅は広がった。
2017年11月-2018年10月15日東京大学工学系研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター 特任講師
 諸事情で4月から就活を開始し11月に異動。古巣へ。研究室を構えられるのは有り難い。古巣でもあり、知った顔の人が多い。 初心を思い出し、根拠のない自信を取り戻したいと思いながら頑張っていた。
2017年11月-2018年10月15日理化学研究所創発物性科学研究センタートポロジカルスピントロニクス研究ユニット ユニットリーダー 兼任
2018年10月16日-東京大学 大学院総合文化研究科 広域科学専攻 相関基礎科学系 准教授
 さらに懐かしい駒場に異動。建物が増えたり新しくなっていて、驚く。学生のよい見本にならないと。

所属学会/Academic Societies

日本物理学会(The Physical Society of Japan)、応用物理学会(The Japan Society of Applied Physics)

招待講演/Invited talks

  1. Y. Shiomi, “spin-electricity conversion effect induced by spin pumping in ferromagnet|topological-insulator devices”59th Annual Magnetism and Magnetic Materials Conference, (Honolulu, Hawaii) Symposium(EA-05), Nov.6(2014 Nov.3-7)
  2. 塩見雄毅, “トポロジカル物質におけるスピンポンピング効果”第52回日本磁気学会スピンエレクトロニクス専門委員会, (東北大金研,仙台), Jan.29 (2015)
  3. Y. Shiomi, “spin-injection experiments in topological insulators and skyrmion crystals”, spin-orbit coupling in surface or interface states workshop (SOCSIS2015), (Spetses island, Greece), Jun. 12 (2015 Jun.8-12)
  4. Y. Shiomi, "Spin-electricity conversion induced by spin pumping into topological insulators", ISSP International workshop/symposium on New Perspectives in Spintronic and Mesoscopic Physics (NPSMP2015), (Kashiwa, Japan), Jun. 19 (2015 June. 1-19)
  5. 塩見雄毅, “スピンポンピング法によるトポロジカル絶縁体へのスピン注入とスピン-電荷変換”日本物理学会2015年秋季大会, (関西大学千里山キャンパス,大阪), 領域4シンポジウム, Sep.17 (Sep.16-Sep.19) (2015)
  6. Y. Shiomi, "Spin pumping experiments in topological insulators and skyrmion crystals", Workshop on Topological Spintronics & Skyrmionics, (CNRS, Grenoble, France) Oct.5 (Oct. 5-7), (2015)
  7. Y. Shiomi, "Spin pumping experiments in topological insulators and skyrmion crystals", The 29th REIMEI and ERATO-SQR Workshop on “Spin Orbit Coupling and Spin Mechanics”, (University of Mainz, Germany) Oct.24 (Oct. 23-24), (2015)
  8. Y. Shiomi, "Spin-electricity conversion induced by spin injection into topological insulators", MMM|Intermag 2016 Joint Conference, (San Diego, California, USA), Jan. 15 (Jan. 11-15), (2016)
  9. Y. Shiomi, "Spin-Electricity Conversion Induced by Spin Injection into Topological Insulators", Topological Spintronic Devices and Beyond workshop, (University of Minnesota, Minneapolis, USA) May 12 (May 12-13), (2016)
  10. Y. Shiomi, “Spin-to-charge conversion induced by spin injection into topological insulators”, SPIE Nanoscience+Engineering Conference (San Diego Convention Center, San Diego, USA) Aug. 31 (Aug. 28-Sep.1), (2016)
  11. 塩見雄毅, "はじめに"(領域4主催・領域3,5,7,8,9合同シンポジウム「トポロジカル材料開発の新展開」), 日本物理学会2016年秋季大会(金沢大学)Sep. 15 (Sep.13-16), (2016)
  12. Y. Shiomi, “Spin-to-charge conversion induced by spin injection into topological insulator”, International Symposium on Revolutionary Atomic-Layer Materials (Katahira campus, Tohoku University, Japan) Oct. 21 (Oct. 21-22), (2016)
  13. 塩見雄毅,"トポロジカル絶縁体のスピン物性とスピントロニクス応用", 応用物理学会 応用電子物性分科会・スピントロニクス研究会 11月共催研究会 「スピントロニクス材料の新展開」 (首都大学東京 秋葉原サテライトキャンパス) Nov. 21 (Nov. 21), (2016)
  14. Y. Shiomi, "Spin-charge interconversion on topological materials", International Workshop "TOP-SPIN 3: Spin and Topological Phenomena in Nanostructures - Towards Topological Materials Science" (Dresden, Germany) Apr. 28 (Apr. 25-28), (2017)
  15. Y. Shiomi, "Spin-charge conversion on 2D topological materials", The Collaborative Conference on Spin Dynamics (Jeju island, Korea) May 23 (May 22-26), (2017)
  16. Y. Shiomi, "Spin-charge interconversion in topological materials", The Collaborative Conference on Materials Research (CCMR) 2017 (Jeju island, Korea) June 28 (June 26-30), (2017)
  17. 塩見雄毅, "スピンを流すことで広がる未来 スピン流の科学と応用展望" -日本化学会秋季事業- 第7回CSJ化学フェスタ2017 (Funabori, Tokyo, Japan) Oct. 17 (Oct. 17-19), (2017)
  18. Y. Shiomi, "Spin-charge conversion on 2D topological materials" BIT’s 7th Annual World Congress of Nano Science & Technology-2017 (Fukuoka, Japan) Oct.26 (Oct. 24-26) (2017)
  19. Y. Shiomi, "Thermal Generation of Spin Current in Zigzag-Chain Antiferromagnets" Reimei/GP-Spin/ICC-IMR International Workshop "New Excitations in Spintronics" (Sendai, Japan) Jan.10 (Jan. 10-14) (2018)
  20. Y. Shiomi, "Spin-charge conversion induced by spin pumping into topological materials" APS March Meeting 2018 (Symposium Session H25: Topological Materials for Conversion between Charge and Spin Currents), (Los Angeles, California) March 6 (March 5-9) (2018)
  21. Y. Shiomi, "Thermal generation of spin current in transition metal trichalcogenides" One-Day Symposium on Spintronic Properties of Graphene and Related 2D Materials (Kashiwa, Japan) Nov. 22 (2018)

学位論文/Dissertation

  • 「強磁性体の熱ホール効果」
    2006年度 東京大学工学部物理工学科卒業論文(十倉研究室)
  • 「電荷及び熱輸送現象による異常ホール効果」
    2008年度 東京大学工学系研究科物理工学専攻修士論文(十倉研究室)
  • 「Anomalous and topological Hall effects in itinerant magnets(遍歴磁性体における異常及びトポロジカルホール効果)」
    2011年度 東京大学工学系研究科物理工学専攻博士論文(十倉研究室)

受賞等/Prizes

  • 2007年 物理工学科優秀卒業論文賞
  • 2009年 物理工学専攻優秀修士論文賞(田中昭二賞)、工学系研究科長賞
  • 2012年 工学系研究科長賞(研究、東京大学大学院工学系研究科)
  • 2016年 第26回トーキン科学技術賞 「物性物理材料を用いた新奇スピントロニクス機能の開拓」
  • 2017年 第57回原田研究奨励賞 「トポロジーに関係したホール効果の基礎学理構築とスピントロニクス応用」

書籍・解説記事/Books・Articles

  1. “強磁性絶縁体におけるマグノンのホール効果” 小野瀬佳文、井手上敏也、桂法称、塩見雄毅、永長直人、十倉好紀 固体物理 46, 101-108 (2011).
  2. "Anomalous and Topological Hall Effects in Itinerant Magnets" Y. Shiomi, Springer theses (2013).
  3. "トポロジカル絶縁体の表面状態におけるスピン-電流変換" 塩見雄毅 固体物理 50, 709-720 (2015).
    表紙に選ばれました!
  4. "スピン流の物理と化学" 塩見雄毅、齊藤英治 現代化学11月号(No. 548) p.40-45 (2016)
  5. "熱を流すだけで金属が磁石になる現象" 塩見雄毅、齊藤英治 パリティ4月号(第32巻第4号) p.38-41 (2017)

社会活動/Activity

  1. 日本物理学会 領域4 運営委員(2015年10月-2016年9月)

資格

  1. 第二種電気工事士 (平成25年 取得)
  2. 危険物取扱者(乙4種) (平成29年 取得)

獲得資金

  1. 特別研究員奨励費(学振DC2)2010年度-2011年度 “強磁性金属及び絶縁体における電荷・熱輸送現象としての異常ホール効果”(総額140万円)
  2. 新学術領域研究(対称性の破れた凝縮系におけるトポロジカル量子現象)公募研究 2013年度-2014年度 “スピンポンプによるトポロジカル絶縁体へのスピン流注入と逆スピンホール効果” (総額468万円)
  3. 村田学術振興財団研究助成金 2013/4-2014/7 “界面磁化を利用した新デバイス構造の実現に向けた物質探索と物性評価”(総額150万円)
  4. 挑戦的萌芽研究 2014年度-2015年度 “超伝導ボルテックスへのスピン注入による新しい長距離伝搬スピン流の実現” (総額390万円)
  5. 日本板硝子材料工学研究助成金 2014年度 “磁石フリーのスピンエレクトロニクスの実現に向けた物質開拓”(総額85万円)
  6. 第30回(平成27年度)村田学術振興財団 研究者海外派遣援助 (総額30万円、SOCSIS2015会議参加のため)
  7. H27年度湯川記念財団望月基金国際会議派遣 (総額25万円、MMM-Intemag2016会議参加のため)
  8. H27.12-H28.12 一般財団法人 熱・電気エネルギー技術財団 第23回研究助成 “酸化物超格子を用いた高効率スピン熱電変換”(総額100万円)
  9. 新学術領域研究(トポロジーが紡ぐ物質科学のフロンティア)公募研究 2016年度-2017年度 “トポロジカル超伝導体へのスピン流注入と逆スピンホール効果”(総額481万円)
  10. 挑戦的萌芽研究 2016年度-2017年度 “スピノン・スピン流の実験的開拓”(総額351万円)
  11. 若手研究(A) 2017年度-2018年度 “カンチレバーを用いたベリー位相磁場の力学的検出”(総額2470万円)
  12. 新学術領域研究(トポロジーが紡ぐ物質科学のフロンティア)公募研究 2018年度-2019年度 “空間反転対称性の破れた超伝導体におけるエデルシュタイン効果の観測” (総額552万円)
  13. 新学術領域研究(J-Physics:多極子伝導系の物理)公募研究 2018年度-2019年度 “熱流により誘起された反強磁性マグノンスピン流における奇パリティ多極子効果の開拓” (総額746万円)
  14. さきがけ特定課題調査(科学技術振興機構) 2018.10.1-2019.3.31 “Cd3As2のナノワイヤ作成の検討” (総額130万円)